
口の中が粘ついていて気になるようになってしまったという人は注意が必要でしょう。口の粘つきは口臭の原因になることが知られているからです。この記事では粘つきが気になる人にありがちな習慣や、ネバネバの原因と対策について紹介します。
口が粘つく人がやりがちな3つの習慣
口が粘つく人がやりがちな習慣として知られているものが三点あります。
- 口呼吸
- 水分不足
- オーラルケア不足
口呼吸
一つ目が口呼吸の習慣があることです。近年、若い世代を中心として口呼吸をする人が増えてきていると言われています。口呼吸をすると口に直接細菌やウイルスなどが入りやすくなってしまうことに加え、いつも空気が入れ替わってしまうので乾きやすくなるのが粘つきの原因になります。

気が付くとポカンとお口を開けてしまう癖がある方は要注意ですよ。粘つきだけでなくドライマウスの原因の一つとも言われていますのでなるべく鼻で呼吸を心がけましょうね
水分不足
二つ目が水分補給の不足です。特に仕事や家事などで忙しい人ほど昼間の水分補給を忘れてしまいがちになります。体が渇いてきてしまうと唾液の分泌が減ってしまい、口の中の水分がなくなってきて粘ついてきてしまいやすいのです。
オーラルケア不足
三つ目がオーラルケアの不足です。オーラルケアというと話が広すぎますが、特に寝る前に歯磨きをしていないのが原因の一つであることも。寝ている間は食べ物も飲み物も口にしないので細菌が洗い流されるようなこともなく、増殖してしまったためにネバネバが生じることがあるのです。

歯周病の原因にもなりますので、しっかりと歯磨きをしましょうね。定期的な歯科検診を受けた時に相談するのも有効です。虫歯や口腔に異常を感じたら歯医者さんで診療を受けましょう
唾液が臭くなるのはなぜ?
口が粘ついているときには口臭が気になる人もいるでしょう。粘ついているときには唾液が臭くなることが多いからです。唾液はもともとニオイがないものなので臭いことはありません。ニオイがするという印象を受けている原因として考えられるものが二つあります。
口の中が原因
一つは口の中のネバネバに含まれているニオイ物質が唾液に溶け込んでしまっているからです。唾液が臭くて口臭がすると感じるときの大半は口の中に溜まってしまったニオイ物質が原因になっています。特にネバネバしている状態ではニオイ物質が濃縮されていて強いニオイを発してしまいがちです。

適量の菌は必要なのですが臭い匂いを発する菌が繁殖しすぎててしまっている状態ですね。対策については後でお話します
体の内側が原因
もう一つの可能性としてあるのがニオイの原因が喉の奥の方から来ている場合です。喉のところに臭い玉と呼ばれる扁桃結石ができていてニオイを発していることがあります。それが唾液に移って臭くなっている人もいるでしょう。また、胃の方からのニオイが来ているのに、自分では唾液が原因だと誤解してしまっていることもあります。
口の粘つきの原因
口の粘つきの原因は大きく分けると2種類に分かれます。
- 細菌
- 唾液の減少
それぞれについて見ていきますね。
細菌
外気や食べ物を介して口の中に入ってきた細菌や、もともと口の中に生息している細菌が増殖するとネバネバの状態を生み出します。
細菌の種類によってネバネバの物質を産生するかどうかは違いますが、口内で生きていける細菌はネバネバ物質を出す種類が多くなっています。
バイオフィルムとも呼ばれていて、細菌が唾液に含まれている抗菌物質や口の中の乾燥による影響から身を守るために分泌しているのが特徴です。虫歯菌の作るプラークもこの一種で、歯や歯茎の健康を害することもあるので注意しなければなりません。

虫歯になったら歯科で治療を受けてしっかりと治しましょう。虫歯や歯周病といった口腔疾患からくる口臭は「病的口臭」と呼ばれます。
また、細菌はニオイ物質を作る種類が多いため口臭の原因にもなるので気を付けましょう。口の中が粘ついているときには大量の細菌が増殖している状況になっているため、ニオイ物質も産生されやすく、口臭がきつくなりがちです。
唾液の減少
オーラルケアをしっかりとしていて細菌がたくさん増えているようなことはないという人でも口が粘つくことがあります。その原因として唾液量の減少に伴う口の渇きが典型的なものです。
渇いてしまうと口の中にある物質が濃縮されていくことになって粘性が高くなってしまいます。口の中に糖分などが残っていると粘性が上がりやすいので、歯磨きをあまりしていないと状況が悪化しがちです。
唾液量が減少してしまう原因には色々ありますが、水分が不足してしまっているのが典型的です。
水分補給をあまりしていなかったり、暑い日に激しい運動をして大汗をかいたりしたのが原因で唾液をあまり分泌できなくなってしまうことはよくあります。
また、自律神経系の乱れによっても唾液量が減ってしまうことがあります。ストレスの影響を受けることが多く、緊張によって口が渇くとよく言われているのは自律神経の影響によるものです。

女性の場合はホルモンが変動するときも要注意なのです。生理前や生理中ですね。女性ホルモンの一つ「エストロゲン」は唾液分泌の働きにも関わっていると言われ、エストロゲンの減少とともに唾液も減少しがち。それに伴いネバネバが発生していることも
口の粘つきの解消法
口の粘つきを解消するには原因に応じた対策が必要です。「細菌」と「唾液の減少」それぞれについて見ていきますね。
細菌が原因の場合
細菌が原因になっている場合にはオーラルケアを徹底して行いましょう。
特に寝る前のケアが大切で、眠っている間に細菌が繁殖してしまい、さらに口の中が渇くことでひどい粘つきが発生しがちです。就寝前に歯磨きをする習慣を作りましょう。
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また、口の中の細菌は歯にだけ付着しているわけではありません。舌の上も細菌の温床となっていることが多く、舌苔が発生していることもあります。
舌ブラシを使って舌に付着している細菌も除去する習慣をつけると粘つきの対策になります。
ネバネバの物質が作られる状況になっているとうがいだけではあまり落ちません。食事の度にうがいをして口の中をきれいにするのは対策として効果的ですが、粘つきを感じたときにはきちんと歯磨きをするのが大切です。
状況に応じて歯磨きとうがいを使い分けるようにするとストレスなく取り組んでいけるでしょう。

食べた後の歯磨きは基本中の基本。就寝前は時間を取って念入りに行いたいですね。口中の浄化ができ、口臭が気になるときにシュッとスプレーで息キレイが実現できる「オーラクリスター・ゼロ」があると何かと便利ですよ
唾液量の減少が原因の場合
口の粘つきの原因が唾液量の減少の場合には水分補給とメンタルヘルスケアを通して解消しましょう。
水分補給
エアコンが効いている部屋にいたり、暑い日に屋外で活動したりすると体はどんどん渇いてしまいます。こまめに水分を摂るようにするだけでも粘つき具合に違いが生じるでしょう。
特に寝る前に水分を摂ることで、朝起きたら口の中が粘ついているという状況は改善できます。
メンタルケア
ストレスが原因かもしれないという心当たりがあるならメンタルヘルスケアによる対策が重要です。
リラックスできるような生活環境や仕事環境を整えるのが最も大切で、気分転換になる趣味を始めてみるのも良いでしょう。
また、耳下腺のマッサージによって解消できることもあります。唾液を分泌している唾液腺には三種類あり、それぞれに含まれている成分も粘性も異なっています。
耳下腺から分泌される唾液はさらさらとしているので、マッサージをして分泌を促すと唾液の状態を改善することができるのです。

唾液腺を刺激する作用として「食べ物をよく噛む」のもよいとされています。噛まずにすぐ飲み込んでしまう癖がついている方は、しっかりと噛む習慣をつけると良いですね。
粘つきの解消をして口臭対策
口の粘つきはニオイとの関連性が深いため、粘つきを解消することが口臭対策になります。
細菌の増殖や唾液の減少が原因になってネバネバしてしまうことが多いので、両方に対策することによって総合的な改善を目指しましょう。